FAXはモノクロで出力されることが多く見られますが、写真や資料などをカラー送信したい場面もあるかと思います。このような場合、FAXでカラー送信できるのか疑問に思う方もいるのではないでしょうか。この記事では、FAXを使ったカラー送信可否について解説します。カラーデータの送信方法3選も解説するため、カラーデータの送信方法にお悩みの方はぜひ参考にしてください。
FAXのカラー送信はできるのか
大手メーカーから、カラー送信に対応しているコピー機・複合機が販売されており、FAXを使ったカラー送信は、技術的には可能となっています。
しかし、モデル数が少なく、一般的には普及していないのが現状です。また、インターネット回線を通じてFAXを送るインターネットFAXは、PC・スマホともにモノクロにしか対応していません。
このような状況から、FAXを使用したカラー送信はあまり実用的でないと言えます。
FAXのカラー送信が実用的でない理由
技術面ではコピー機でFAXのカラー送信は可能であるにもかかわらず、実際はあまり行われていません。FAXのカラー送信が普及しない理由には、以下の3つがあります。
対応モデルが少ない
FAXをカラー送信する際は、送受信する機器がともにカラー対応している必要があります。
しかし、カラー送信に対応しているモデルはかなり数が限られているため、一般的に家庭やオフィスで普及しているFAXの大半はモノクロ機です。
そのため、送信元と送り先の両方がカラー対応のFAXという条件の実現が難しく、このような条件も難点になっています。
また、インターネットの出現によって、より簡単に高品質なデータをメールやチャットなどで送れるようになりました。
このような状況の変化から、FAXでカラー送信するニーズがあまりなくなったため、カラー送信対応のFAXの普及は進んでいません。
画質などのクオリティが低い
カラー送信対応のFAXにおいて、画質などのクオリティが低いことも、実用的でない理由の1つです。
FAXで使用される電話回線・通信規格は、モノクロデータでの送受信を前提しています。
カラーデータの容量はモノクロデータと比べて大きくなってしまうため、カラー送信をした際、画像や写真などがきちんと表示されず、つぶれてしまう可能性があります。送信内容がきちんと表示されない可能性があることから、実用性が低いと言えます。
通信規格の違いでFAXが使えない可能性がある
FAXで使用される通信規格には、電話回線として使用されているアナログ回線につないで通信する形式で、
■家庭やオフィスで使用されている「G3規格」
■G3規格を発展させた「スーパーG3規格」
■ISDN回線につなぎ、高解像度・高速の通信ができる「G4規格」
の3種類があります。
注意する点としては、スーパーG3対応機からG3対応機にFAXを送るとエラーが発生する可能性があるため、相手先の複合機のFAXで使用する通信規格を確認しましょう。
また、G4企画についてですが、NTTグループの発表では2024年に国内のすべての回線がIP回線に移行されるため、ISDN回線は2024年以降使えなくなり、G4規格でFAXの送受信は出来なくなります。
通信速度が低下する可能性がある
通信規格には低速な規格に合わせるという特性があるため、送受信どちらかの規格が低ければ、低いほうの規格でやり取りされます。
カラーデータは容量が大きいため、通信速度が遅くなることで、やり取りに時間がかかったり、送信料金が高くなったりする場合もあります。
カラーデータの送信方法3選
FAXのカラー送信はあまり普及しておらず、実用的でないことが分かりました。
ここからは、FAXのカラー送信の代替方法となるカラーデータの送信方法3選を紹介します。今回紹介する方法は、以下の3つです。
1. 原稿をスキャンしデータ化する
最も一般的な送信方法として、原稿を複合機などでスキャンし、データ化したものをメールに添付して送信する方法があります。
データ化してメールで送信する場合、パスワード等を設定できるため、セキュリティ対策にもつながります。
2. スマホで撮影しクラウドサービスで送信する
外出先などで手軽に送信する手段として、スマホで撮影したデータをクラウドサービスで送信する方法があります。
時間や場所を選ばず送信することができるため、オフィス等に行く必要がなく、効率よく送信対応をすることが可能です。
3.ファイル転送サービスを使う
データの容量が大きい場合は、GigaFile便などのファイル転送サービスを使う方法があります。
ファイル転送サービスのセキュリティ面が心配な場合は、有料のサービスを使用しましょう。有料サービスでは、セキュリティ対策はもちろん、誤送信防止機能や操作性・利便性が優れているサービスが多く見られます。
まとめ
FAXでカラー送信を行うことは技術的には可能ですが、対応モデルの少なさや、送信速度の遅さから、実際にはあまり取り入れられていません。FAXを使ってカラー送信を行う代わりに、原稿をスキャンしてデータ化する方法や、スマホで撮影してクラウドサービスから送信する方法、ファイル転送サービスを使用する方法が一般的です。
写真や資料などをこれまでご紹介した方法でカラー送信する場合、一般的に、スキャンしたデータを送信する方法が主流になっています。
この方法を行うには、スキャナ機能が付いた複合機がおすすめです。コピー・FAX・プリンタ・スキャナ機能を兼ね備えた複合機は様々なモデルがあるのでの導入にお悩みの際は、ぜひコピー機屋さん.comにご相談ください。